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足の指が開きにくくても大丈夫!だって、チンパンジーのような形ではないから!


こばです!


〇〇をしても足の指が開きにくくて困っています。

ご相談者さんは深刻に悩んでおられました。

(ブログ掲載の許可は頂いております。)


ネットで検索すると足の指が開きにくいことで

様々なデメリットがあると知らされ、しかも思い当たる節ばかりで

がんばって広げようと色々とやったけど上手くいきません・・・・


ということでした。


良くないことでズバズバと当てはまるものがあったら心配になりますよね。

でも、大丈夫ですよ!ご心配なく!




人の足は個体差が大きいのもそうですが、そもそも チンパンジーのように趾を横に動かすのは苦手な構造です!



チンパンジーの足が得意な動き

諸説あるのですが、構造的に

  • 人の足は「歩くことに特化」

  • チンパンジーの足は「つかむことに特化」


しているそうです。これは、画像を見てもらうと分かりやすく


  • 人の足はくっついて前を向いているけれど

  • チンパンジーの足は人の手のように親趾が離れています



人の手やチンパンジーの足はこのように拇指対向な構造を持つことで 「摘み動作」ができます!ピンチ動作とも言いますね!


これによって、枝に掴まったり摘んだりできるので 樹上生活において非常に便利!


得意な動きは指を


  • 曲げる

  • 伸ばす

  • つまむ


そして、人の足

  • 樹上生活

  • 足で何かをつまむ


これらを捨て平地で歩くことに特化しました。

その結果、拇指対向性が失われ趾を横に動かす動作がしにくい構造となりました。



得意な動きは指を


  • 曲げる

  • 伸ばす


でも、足にアーチが形成されたことで歩きやすくなったのです!




実は、立っているだけであれば足にそれほど機能性は求められません。

適当な石でも重ねりゃ簡単に立つわけですよ

真っ直ぐな棒だったらもっと簡単。




でも、歩くとなると話が変わってくる


足を地面の衝撃から守り、カラダという重い物体を前に進めないといけない

これを実現するのが「足のアーチ構造」です。


人の足は前に進むことに特化したので

横に平がる動きはちょっと苦手な構造をしています。



その苦手な構造でも、趾を横に広げるのであれば【靭帯の柔軟性】も不可欠です。

『American Journal of Physical Anthropology』に掲載された情報をざっくりまとめると


  • 人間は体重の乗ったカラダを支えるために、関節が簡単に曲がるのを防ぐために 【硬い靭帯】が足を守っている。

  • チンパンジーは人と同じような骨の構造ではあるものの 【靭帯が人間よりも柔らかい】これによって 木登り(足で掴む動作)が簡単にできる!




※余談ですが、生活様式や運動習慣の変化によって足の靭帯が硬く形成されにくく

最近の【足の靭帯が緩い人】の多さと関係していそうな気がします。



また、足の指が横に広がることを想像してほしいのですが

趾を横に広げると、足の3つのアーチが全体的に下がる気がしませんか?



横アーチからズズッと下がって、なし崩し的に縦のアーチにも影響する。

5本指ソックス否定派の常套句でもあるのですが

趾の横への広がりは、アーチの低下にも繋がりやすくなります。


また、この制御をしているのは機能再生が難しいと言われる【靭帯】

闇雲に広げるのはそこまでおすすめはしません。




構造的に広げにくく、デメリットが伴うこともあるから




でも、必要な時に開くのは最高です!



足の指が横に広がるかはそこまで気にしなくてOK

でも【趾の曲げ伸ばしがきちんとできるか】は超大事!

歩いて前に進むことに特化した人の足だから!



あと、余談ですがつま先を上げる動作をしたら勝手に趾は開きます。

最低限の開きを最大限活かすためにも、アキレス腱伸ばしは重要です!





まとめ

趾が横に開かなくてもOK

そういう構造ではないし、闇雲に広げてもデメリットが出てくる。

それよりも「趾の曲げ伸ばしができるのか」の方がデメリット少ないし大事!



最も大事なことは「症状を検索し過ぎないこと」





もっと学びたいなら

“歩く力”を落とさない!新しい「足」のトリセツ


は絵が豊富で、専門性のある知識を過不足なく書いてあり分かりやすい。



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