靴の履き皺は斜めが良い。革靴が横線で良いのは仕方のない妥協
こばです!
靴の履きじわは斜めが正解だと思います。
これを言うと???
という反応をよくお受けします。
というのも、検索してもらったら分かるのですが
靴の履き皺は「横線」が良きとされているからです。
猫も杓子も横線推しです。
斜め線=悪いシワ
と言われる方ばかり。
※程度問題ではあると思いますが・・・
それでも「靴の履き皺は斜め線」が正解だと思います。
ただ、「革靴」は「不都合に合わせた妥協点」から
横線が良いとされているのかと思います。
というところで今回は、靴業界の常識、通説として言われる
靴の履き皺問題をわたしなりにざっくり解説します。
どう考えても靴の履き皺は「斜め」が良い
斜め線が良いと言う理由は大きく2つ
・ 足は斜めに曲がる
・ 歩行時の重心の軌跡は斜め
足を曲げた時、斜めに曲がります。
ざっくり言うと、
足の親指のつけ根
足の小指のつけ根
この2点を結ぶ「斜め軸」を基準に曲がります。
※厳密に言うと関節
この斜めの軸を基準に曲がります。
斜め軸を基準に動くのに、真横な履き皺が靴につく。
ちょっと不思議な話じゃないですか?
歩行時の重心の軌跡は斜め
歩行時に足にかかる力の流れは斜めです。
踵の外側
小趾球
拇指球
母趾~示指の間
このような流れで力がかかります。
2-3の動きにしても
3-4の動きにしても
真っ直ぐ動くというのは難しいのかなと思います。
足や身体の構造的にもヒトはうねりながら歩くし 地面環境にも左右されるから!
出来るとしたら、足の動きを制御する
硬い革
硬い靴底
長い捨て寸
を持つ靴を履いた時。
そう、いわゆる「革靴」ですね!
※コンフォートシューズのようにスニーカーと同じようなものは別
※靴のサイズが合っているのを前提にすすめます。
革靴は捨て寸が長いものが多い
靴はつま先に余裕を持たせて履きます。
この空間を「捨て寸」といいます。
捨て寸があることで
下り坂を歩いている時
足が靴の中で前に滑った時
などにも「足のつま先が靴の中に当たらない」 だけど「歩行動作に不都合がでにくい」
という素敵空間です。
足の動きを阻害しないための空間です。 少ないほうが足の動きとマッチしやすい。
一般的に捨て寸は
5 - 15mm 必要と言われています。
それ以上長いと足の動きに影響するし
靴のデメリットを受けやすいから!
でも、革靴の捨て寸は20-30mmが多い
靴の豆知識様より画像引用
革靴の履き皺は横でも良い!
長い捨て寸があると、足の動きが阻害されます。
捨て寸の長さによって、3-4、4-1のときの
靴の接地時間が長くなるのです。
例えば
蹴り出しのとき。
足は浮いてるのに、靴の先だけまだ地面に着いてて靴が曲がる。
足の機能や形に関係なく曲がる時にできる線など
革靴は履き皺に真横な線がつきやすいのかなぁと思います。
足の動きと合いにくいので、構造上起きやすい。
でも、長い捨て寸はファッション的に捨てられない。
この形で良い歩き方を目指した末の 妥協点が横線かなとも思います。
注意
革靴を批判する意図はありません。
趣味は自由だと思います。
形が好き、光らせたのが好き。好みは人それぞれです。
でも、わたしは足のトラブルを解決したい靴屋ですので
重きを置くのは「健康」「身体へのメリット」「効率」です。
畑が違うだけですね。
まとめ
適度な捨て寸の 足に合った良い靴を履いたら 斜めの履き皺が正解だと思います。
履き慣れた靴を見てみましょう!
斜めな履き皺がついていたら、足と同じような動きができています。
良い靴だと思います。
※捨て寸の長い革靴を除く
靴を買うときも靴を曲げてみよう!
斜めな履き皺が着きやすかったら足に合いやすい。
逆に、真横な履き皺がでるものは合いにくい。
足の動きと違うから。
靴底を見ても分かる
横一文字ではなく、やや斜めに溝があったり
エアリフトのように足裏のような溝があると
足の動きを阻害しにくいので良き。
エアリフトはこちらでまとめました。
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