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良い靴は素敵な場所へ連れて行ってくれる

異常な進路を辿る台風12号が猛威を奮っておりますがいかがお過ごしでしょうか?



昨日、ネットを通じて関西からお客様が来られました。

履物をご所望だったのはその方ではなく、一緒に来店された

福岡県内にお住まいのその方のご親族でした。



2年半前に突然の脳梗塞により片麻痺が発症し、今もふくらはぎ~つま先にかけて装具をはめられている方で、

参考 これに近い装具



装具をつけたままでも履けるサンダルが欲しいという旨でご来店されました。



一般的に

足に装具をつける際は今まで履けていた靴が履けないというケースが多々あります。

特に上記のデザインのようなものだと左右の靴のサイズを変えないと

靴を履けない事が多いです。

健側は23cm、患側は24cm のように。



この方もそのように左右の靴のサイズを変えて履かれておられました。

真っ黒でごつく、左右長さの違う靴が唯一履ける物だそうです。



ただ、この猛暑の中履けるのがそれだけって切なくなりますよね。

こんなにも物が溢れている世の中なのに



黒く、大きな靴は足元をしっかりと足を支えてくれますが、

心までは支えてくれません。



どんなに服を着飾っても足元が暗く、重たいと全体の印象が大きく変わってしまいます。




来年にはサンダルが履けると言われて早2年半がたったそうです。

足元からおしゃれを取り戻したい!

そういう気持ちで当店の門を叩いて頂いたとお聞きしました。




そんな方でも左右のサイズを変えずに履ける可能性が高いのは

ドイツのFinn comfort社 製品




このメーカーさんの商品は付属の厚い中敷きを取り外す事が可能で

ある程度の装具は中敷きを取り外す事で履くことが出来ます。



この方には

健側はそのままで患側は中敷きを抜いて履いていただきました!



写真を撮っていないので画像はありませんが、歩行バランスも、

全体のファッションも非常によくマッチしていました!



ただ、そこで終わらないのがコバ靴店。




この方の体の特徴としてややハイアーチ気味という点が気になりました。

履いて頂いた黄色のサンダルの中敷きは、土踏まずの持ち上がりがやや低めで、

中敷き全体が固いという特徴があります。



横アーチが高いハイアーチの状態というのは足の重心位置が上がり、不安定な状態を生みやすくなります。装具をはめておられる時も、もしこれから装具が外れてサンダルのみ使用される時足元が安定するように調整をしました。



まずは、アーチの上がった土踏まずをもっとしっかりと支える為に土踏まず部に2mmコルクで支えの強化。

お客様の皮膚がやや薄めで持ち上がりに違和感を感じられる可能性があったので全体にクッションを。クッションの色は差し替えながらお客様と話し合って、黄色のサンダルに最もマッチした青色に決まりました!






明日から講習や会議が4つ立て続けにあるので、黄色のサンダル(つまさきから青の中敷きがチラ見え)と装具の組み合わせでおしゃれな障害者に見られるように行動したいというお言葉を頂きました。



昔から言われている良い靴は素敵な場所へ連れて行ってくれるという言葉は本当ですね!


現代版だと”明るい色”の良い靴は素敵な場所へ連れて行ってくれる。

となるのでしょうか。



お越し頂き本当にありがとうございました!

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