剛性の40%を決める”足の横アーチ”
こばです!
先日のイベントでもそうですが、 今までたくさんの方のお足を見させて頂いております。
その中でも最近、よくお伝えするのが
足の横アーチが低下していますね!
という言葉です。
しかし、足の横アーチをご存知の方はほとんどおられません。
そんな、あなたは足の横アーチを知っていますか?
そもそも、足には3つのアーチがあります。
・ 足の内側縦アーチ
・ 足の外側縦アーチ
・ 足の横アーチ
この3種類です。
ちなみに、足の横アーチは内側と外側の縦アーチを 趾のつけ根で横方向に走る事で繋いでいるアーチです。
その中でも知名度の高さから市民権を得ているのは
断然、足の内側にある縦アーチですね
わたしは土踏まずが落ちている”扁平足”なのよ~ とか
アーチが落ちてるの~ と言って土踏まずを示す方が非常に多くいらっしゃいます。
しかし、その他2つのアーチを知らない人がほとんどです。
足のアーチ=土踏まずのみと思われている方が多いのです!
ここから本題なのですが、とても面白い話があります。
学術誌の「ネイチャー」にて発表された論文に
最近の研究で、足の甲を形作る横方向のアーチが
ヒトの運動性に大きな役割を果たしていると判明し
これまであまり注目されてこなかったが、
現生人類では、足の剛性の40%以上がこの
横アーチによるもの。
という報告があったのです!
また、【足の横アーチは、足の縦アーチと連携し、人間特有の足の剛性を生み出している。そのおかげで、人間は倒れることなく体を前に蹴り出すことができる】
とミズーリ大学の人類学者キャロル・ワード氏が報告しています。
また、現生人類の足のアーチと絶滅したヒト族の化石を比較した研究があります。
それによると、横アーチをもつヒト族は、現生人類が誕生する300万年以上前に出現。
その後、今から180万年前に、足に縦アーチも加わり、この2つのアーチを併せもつことで
マラソンを走ったりジャンプしたりするのに必要な現生人類の足の剛性が生み出された。
という研究報告もあります。
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/b/070600202/
そう、足のアーチは最初に横アーチが出来て、次に縦アーチが出来たそうなのです!
それほど足の横アーチは大切なのです。
ここで話を現代に戻します。
現在、扁平足に由来する足の悩みを持つ方が非常に多くいらっしゃいます。
足の縦アーチが低下している事で足への負担が大きくなるのです。
しかし、足の縦アーチ(土踏まず)が低下した扁平足だったとしても
痛みやケガに悩まされる人ばかりではないそうです。
土踏まずが低くても 横アーチが高ければ充分な足の剛性を確保できる!
実は、わたしのお客様との思い出にも思い当たる節があります。
長年のリウマチと外反母趾でお足の変形が大きな方で
膝や足首に人工関節を入れておられ、重度の扁平足です
今まで、様々な高いインソールや靴を作っても足が痛くて全然歩けなかった。
30分歩くのが限界で仕事にならなかった
というお客様がわたしのインソールによって
4-5時間歩いて上高地を旅行されたり
石畳の多い欧州へ旅行にも行かれました。
わたしが徹底的にこだわって仕上げたのは
足の横アーチを以下に効率的にサポートするか!
という事です。これは、義肢装具士と欧米の足病学の知識がマッチしたのかと思います。
足の横アーチを支えるのは本当に大切で、運動機能にも影響します。
足の横アーチを支える。
低下しすぎない対策をする。
快適に歩くためにもこれらの対策を重視するのは効果が高そうですね!
コバ靴店ではお一人お一人きちんと足型をとって
義肢装具士と足病学に基づき
足の横アーチを支えるインソールを提供しております。
こばでした!
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