中敷き製作!の前に必ずチェックすべき事
福岡県大野城市のコバ靴店です!
お客様からよく
「◯◯で困っているので足に合う中敷きを下さい!」
っと言われる事があります。
そして、入れて欲しいっと持ってこられた靴を見てほとんどの方に
「この靴には作れません」っとお断りします。
その答えを言いますと【靴底がすり減っているからです!】
使っていたら靴底ぐらい減るでしょ!
っとお思いかと思いますがこれには理由があります。
身体の痛みや変形というのは打撲を除きほとんどが
身体の歪みによって引き起こされます。
身体が歪み、局所的な力が掛かる事で痛みや変形として発生するのです。
ですので、足に合うように製作する!というのは
詰まる所、【身体を補正する中敷きを作る】
という話になります。
身体を補正する!というのは
地面に対して楽に真っ直ぐに立つ事が出来るという事でもあります。
つまり、足と脚が傾かずに立てている!という事ですね!
しかし、一般的に素足で外を歩いたら足が痛いので靴を履きますよね?
ここが本題になるのですが
ジャストフィットさせた素晴らしい中敷きを使って身体を真っ直ぐに整えても
中敷きを入れるそもそもの土台となる靴の底が減って、靴が傾いていたら
中敷きの意味ってありませんよね?
しかも、考えて欲しいのですが
中敷きは靴の中に入れるので、最大限調整で厚みを足したとしても
精々5mmが限界です!
あまり厚くしてしまうと足が入りませんし、それによって
踵が抜けるとか窮屈になりすぎるとか弊害が発生する事もあります。
しかし、中敷きを希望される方々の靴のカカトの減りの多くは
おおよそ10mm減っていました!
大きな方は20-30mmも減ってました!
中敷きで厚みを足せる限界が 約5mm
靴底の減りの多くは約10mm。。。。。。
5mm足りない。。。。。。
そうなんです。
中敷きで補正出来る以上に 靴底が減っていると
真っ直ぐに整えるのが物理的に不可能なのです!
しかも、身体の歪みはおろか、靴の歪みすら止められません。
だからといって靴の歪みを意識した中敷きにしてしまうと身体の歪みへの効力は
薄れて本末転倒。。。。。
ですので、靴底の減りや状態を見て
中敷き製作をお断りする事がございます。
ちなみにこの靴の底の減りは約7mmで傾きはこの程度です!
まとめ
靴と中敷の目的は 身体を真っ直ぐにする事
中敷きで補正出来るのは最大でも約5mm
でも、靴底はそれ以上に減っている方が多いので(10mm程度が多い)
その程度すり減っていたら 中敷きで補正するのは不可能!
対策
・靴底の修理をして傾きを整えてもらう
・新しい靴に買い換えてもらう
最近は中敷きだけ取り扱っているお店や治療院さんがたくさんありますね!
中敷きを足に合わせて製作します!って靴屋さんも沢山増えてきました。
しかし、入れる靴の状態を確認せずに作られるケースが非常に多いです。
中敷きって製作すると決して安くはないので、
もし製作をされるなら 入れる靴をしっかりと調べ、確認されるお店を絶対的におすすめします!
恥ずかしながら、私が義肢装具士として中敷きを製作する医療の現場でもこのあってはならない【非常識】が【常識】的に行われていました。
もっと快適に生活の出来る人が少しでも増えたら幸いです!
こばでした!
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