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スパイクの修理

福岡県大野城市のコバ靴店です。


今日は靴修理のご依頼がありました。

サッカーの試合で初めて履かれたスパイク


相手選手に踏んづけられてこんな状態に...



3万円弱するこのスパイクが1試合だけで使えなくなるのは悲しいですよね。

ですので、今回はこのスパイクを修理しました!



まずは『甲回りの修理』から!



毛羽立ちをカットします!

毛羽立ちがあると接着後の繋ぎ目が乱雑になりやすく、

隙間が出来やすいので接着力が低下します。


そのため「毛羽立ち」はカットします。


カット後は天然素材の綿の糸であればライターなどで燃やして整えるのですが

この糸は合成繊維で燃え広がりやすく、熱によって収縮するのでカットだけにとどめます。

※毛羽立ちを切った後


その後この切り口に透明なボンドを塗って乾かします。


ボンドが乾いたら左右をくっつけるように接着します。

しかし、その状態では細かな隙間が出来やすいので、


毛羽立ちをカットした時に出た「切り屑」を細かなサイズに整えて、ボンドを塗って

裏から押し当て、その隙間の穴を埋めます。



その結果がこちら



裏から見るとこんな感じですね!



これだけでも良いのですが、最後に裏から革を貼って補強します。



次に外側の修理


こちらも上の作業同様に

「毛羽立ちカット」→「接着」→「裏から穴埋め」→「裏から革補強」をします。


『裏から革の補強」はこんな風にパッチを作り裏から貼ります。

下の画像は最初の接着を終えた辺りです。


甲の外側の修理ですが、今回はちょっとだけ改変をしました。

下の画像のようにやや広げ気味で接着し直しました。


これは、パツンパツンの状態で接着をするといくら裏打ちをしていても軽い力が負担となり簡単に剥がれてしまいます。ですのでちょっと余裕(3mm)を持たせて広げた状態で接着をする事でこの部位に負担が掛かりにくくなり、剥がれにくくなります。


見た目は多少悪くなるのですが、剥がれるよりはマシだと思いこのように致しました。


その他細かな調整をして、完成したのがこちら!



まずはbefore




after





上から見るとそんなに違和感はなさそうですね!

しかし、あくまでも応急処置で少しでも長く履けたら幸いです!


こばでした!

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