コバ靴店のインソールは二段構え
こばです!
ありがたい事に、このような時勢においても遠方から インソールを求めてご来店頂いております。 手前味噌ですが、お客様からは
【ピッタリと足に合ったインソールをありがとうございます!】 という靴屋冥利に尽きる本当に尊いお言葉を頂戴しました。
しかし、これはわたしの腕というよりも 他店ではあまりされていない工夫や配慮がそのような言葉を
生んだのかなぁというふうに思います。
そもそも、
「足に合ったインソール」とは
どのように思いますか?
土踏まずが高くてぴたっと支えるインソール? 足全体や踵のホールド感がガシッとあるインソール?
わたしは、全て正解で全て不正解だと思っています。 というのも、 医学的にカラダにあったインソールと
カラダにあったと感じるインソールは別物だからです
ちょっと変な言い回しですが、ざっくり言い変えると
理想と現実は違うよね!という話です。
足のアーチをしっかりと支えるインソールを製作したとします。
カラダの構造的には必要な支えかもしれませんが
もし、お客様が
・土踏まずを支えすぎると気持ち悪い
・足裏にものがあると違和感があって嫌
・肌が薄く、敏感なので、少しの刺激でも痛みを感じる
などのように感じられたら 医学的にカラダにあったインソールであっても、きっと使って貰えません
カラダにあったと感じたインソールではないからです。
人には味の好みがあるように
履き味にも好みがあります。
甘いのが好き、辛いのが好き、というものだけでなく
◯◯が辛いのは好きだけど、◯◯が辛いのは苦手
のような個人で感じるものにはイレギュラー要素がつきものなのです!
例えばわたしは、基本的に
カレーライスは辛口が好きなのですが ボンカレーに関しては甘口が大好きです!
また、唐辛子の辛さは好きなのですがタバスコの辛さは苦手ですし おでんにつけるカラシは好きなのですが、納豆に入れるのは苦手です
というように、味の好みが様々分かれるように 実はインソールも好みが分かれやすいです。
ここで本題に入るのですが
コバ靴店のインソールは二段構えです
ベースとなる最低限必要な要素をインソールに加えます。 あとは、聞き込みと触診と入れる靴を加味して
このようなインソールを求められるんじゃないのかな?
というのも想像して【追加パーツ】を準備します。
製作したインソールと追加パーツの二段構えなのです!
これによって 【医学的にカラダにあったインソール】をさらに
【カラダにあったと感じたインソール】にも変化させる事ができます!
上の作業風景は下の靴に入れる実際の【追加パーツ】です。
![](https://static.wixstatic.com/media/35a454_cac309d9e67d4164b8f869de887ec1c6~mv2.jpg/v1/fill/w_980,h_735,al_c,q_85,usm_0.66_1.00_0.01,enc_auto/35a454_cac309d9e67d4164b8f869de887ec1c6~mv2.jpg)
傾斜のある靴なので、土踏まずの持ち上げをやや高くしてあげると
足の前すべりが起こりにくくなりますし、足の指のつけ根の圧迫も和らぎます。
しかし、土踏まずを上げるとその分 足の踵が抜けやすくなり
靴ずれの原因にもなりえます。
足が動くというのは履き味の観点から見てもあまりよろしくはありません。
でも、踵が動くのかどうか、履き味はその人にとってどうなのか?
というのは【履いた人にしか分かりません】
ですので、幾つかの追加パーツによってその人にとって 最適な一足になるようにご提案します。
先日、この方の納品があったのですが
結果としてお作りした
【土踏まずの追加パーツをやや前目につける】
というのがこのお客様にとっての最適解でした。
コバ靴店のインソールは足に合うだけでなく、
履き味の好みに合わせるので良いお声を頂きやすいです。
※ご注文があっても、プロとして最低限必要なラインは保ちます。
追加パーツ前提で作るメリットはお渡しして 半年後、一年後にも影響します!
こばでした!
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